かごしま有機生産組合は、有機農業と自然生態系に調和した生き方、暮らし方を地域に広げていこうと願う人々の集まりです。

組合ブログ [かごしま有機生産組合]

伊佐のマルチ田植え初体験


June6月末、もうじき7月。嵐のような雨があがり、久々の穏やかな天気です。こんにちは。組合の高田です。
地球畑荒田店の吉野くんと鹿児島の西北、大口にやってきました。今は伊佐市と呼ばれています。あちらこちらに、伊佐の名前のついた地元の焼酎の看板が目につきますが、広い盆地はどこを見ても水田。伊佐米で知られる鹿児島の米どころの一つです。さすが大口。空気がひんやりして心地よい。

 

「やっと来たねえ」大きな声で迎えてくれたのは、私たち「かごしま有機生産組合」の大御所久保田さん。珍しい田植えのやりかたなので、行きます、と言いつつ数年が経っていましたm(_ _)m

田植え

今日、みなさんにご紹介するのは「マルチを使った田植え」です。
紙のマルチを稲の苗と一緒に敷きながら、じっくりゆっくり植えて行きます。田んぼの水が多いと、紙が浮きあがってくるので、まずは田んぼの水抜き。マルチ対応の6条植え機に装填(重いのだ、30㎏あります)。一列ごとにをカット。風で飛ばないよう、田んぼの泥を押さえにします。愛情と根性が込められた有機の田んぼが1枚、1枚できて行きます。

マルチにしたきっかけは?
――ズバリ。雑草対策。最初は、4か月持つよと言われてきましたが、この頃は田んぼの微生物が多くなったおかげで1、2か月で紙が分解してしまいます。それでも最初期の雑草封じになってます。

有機栽培のきっかけは?
――初めてお米を作ったときは、無農薬と慣行栽培を併用していました。無農薬のお米を販売していたら、無農薬は嘘だ。薬を振っているのを見た、と言われた。慣行栽培で薬を振ったのは事実です。売りに来たのは無農薬のお米なのに!憤慨し、「えい面倒だ、この際ぜんぶ無農薬にしてしまえ」と決め翌年から無農薬。全部の畑と田んぼを今で言う有機栽培に変えました。

お米にまつわるうんちくを教えて下さい。
――「さ」って知ってる?5月を「さつき」て言うでしょう。神様がこの時期に地上に降りてきて(さ降り=さおり)、田植えが終わったら帰って行く(さのぼり)。今の頃を「さつき」と呼んだ。旧暦だから現代の6月なんだ。
ちなみに、神様にお供えするお米を準備(田植え)する純潔の女性を「さおとめ」と言うんだよ。

人間は、お母さんの体内で、地球の生物の進化の歴史を体験するんだ。胎盤は外の外敵から命を守ってくれる。化学物質はそこに入り込め、モノによるけど人間を遺伝子レベルで傷つけるとも言われている。
だから、化学農薬や化学肥料をつかった野菜なんかを食べたら怖いんだ。有機の野菜は、自然なんだ。お米もそう。

私は、有機だから野菜が美味しいと言うより、お天道様のおかげだと思っている。お天道様の作ってくれる野菜をうまく手伝ってくれるのが有機の肥料や微生物たち。そのわずかなお手伝いをするために毎日僕たちはがんばっているんだ。

田植えが終わって、いただいた久保田さんのおばあちゃんの「煮しめ」に心から感動を覚えました。「野菜だけで申し訳ないけそ。ばあちゃんはベジタリアンなのよ。無農薬って野菜がホントに美味しいよね。食べてね」これからできる新米と一緒に、ばあちゃんの煮しめもいつかみなさんに食べてもらいたいな。

ギャラリー

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